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 ■vol.54 絶滅危惧種の生存には世界の生息地の30%を保護するだけでは不十分

(キーワード:生物多様性、絶滅危惧種、国連生物多様性条約)


Anthropocene誌からFrontiers in Ecology and the Environment誌に掲載された研究を紹介します。 世界各地から集まった17名の自然保護科学者による研究チームが、最も絶滅の危機に瀕している動物が生存するためには、 生息地を確保するだけでは不十分だと報告しています。 研究チームは、国際自然保護連合(IUCN)が管理する絶滅危惧種のリストを精査し、 2021年7月に発表された保護協定の最新草案に明記されている目標では絶滅危惧種の57%が直面しているすべての脅威に対処することができないと指摘しています。 希少種の半数以上は、動物園での繁殖、野生環境における追加の給餌、空き地への移動、病気に対するワクチン接種など、集中的かつ実践的な支援を必要としており、 飼育下繁殖を含む「積極的な管理行動」を各国が実施することが重要であると述べています。 アブラヤシ栽培による生物多様性への影響についても考える機会になる記事です。 是非こちらからご覧ください。