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 ■vol.55 ポプラの木から繊維を作れば環境負荷が減るだけでなく、食料も確保できる?

(キーワード:綿花、サステナブルな繊維、環境負荷、食糧安全保障)


Anthropocene誌からJoule誌に掲載された研究を紹介します。 スウェーデンの研究チームがポプラから繊維を作れば何百万ヘクタールもの綿花栽培地を解放し、 その土地で代わりに食料を栽培することができると報告しています。 現在、綿花1トンを生産するのに2,955m3の水が必要とされ、またその過程で肥料などの化学物質が淡水域に流出し、 下流の富栄養化を引き起こすなど、綿花栽培により膨大な汚染が発生すると言われています。 ポプラはセルロースの原料となる樹木で、綿花のように大量の肥料や化学薬品、水を使わなくても育ちます。 さらに新しい処理方法を用いれば、ポプラの木全体を利用し、残った木材から燃料となるバイオオイルを抽出することも可能だと研究チームが報告しています。 洗濯の対象である衣類をどのようにサステナブルに生産できるのか、ライフサイクル全体を包括的に捉える必要があることを指摘する記事です。 是非こちらから詳細をご覧ください。