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 ■vol.3 パタゴニアのマイクロファイバー に関する取り組み

(キーワード:洗濯、マイクロファイバー )

海洋プラスチックやマイクロファイバーに関しては最近よく報道されるようになり、問題意識が高まっていますが、パタゴニアが2016年ごろからマイクロファイバーに関する調査を実施しており、消費者にできることをいくつか提案しています。

パタゴニアはカリフォルニア大学サンタバーバラ校のブレン環境化学・経営スクールの研究者に委託し、洗濯によって抜け落ちるマイクロファイバーの測定と低品質製品との比較調査、およびマイクロファイバーの抜け落ちに繋がる繊維や素材の特徴の把握、検査方法の開発に関する2つの科学的調査を実施したそうです。

これらの調査から学んだこととして「海で見つかるマイクロファイバーは、ランニング・ショーツからヨガ・パンツ、フリース・ジャケットにいたるまで、多様な衣類に使われているナイロン、ポリエステル、レーヨン、アクリル、ポリウレタン等の素材から生じるため、アパレル業界全体で、また製品のライフサイクルの全段階において、この問題に取り組む必要がある」ことをあげています。製造するすべての製品が環境に何らかの悪影響を与えることを認識していると述べており、製造過程から環境へ配慮していることが伺えます。

また調査結果に基づき、消費者ひとりひとりができることとして、いくつか提案しています。

  1. ウェアを使いつづける:必要なものだけ、そして長持ちする高品質のものを購入する。品質の低い一般的なフリース製品は繊維の抜け落ちが多い。
  2. 洗濯の回数を減らし、ドラム式洗濯機を選ぶ:マイクロファイバーは洗濯中に抜け落ちるため、どうしても必要なとき以外は洗濯しない。汚れは拭き取る。縦型洗濯機はドラム式洗濯機で洗った場合に比べて繊維の抜け落ちが7倍にも上がる。
  3. 繊維のろ過を助ける:化繊の衣類をフィルターバッグに入れてから、手洗いするか洗濯機で洗うことにより、マイクロファイバーの流出を大幅に減らすことができる。
やはりできる限り洗わないということが環境に優しいとなると、私たちの「きれい」の基準も変えていく必要があるような気がします。汗をかいたりするとどうしても洗いたくなりますが、丸洗いはなるべく避けて、汚れた箇所だけ洗うなどの配慮が必要なのかもしれません。どうしても値段の高いものには手が出しにくくなりますが、それでも長く使うことや環境への配慮も考えてひとりひとりの消費行動を変えていくことが、結局は私たちが使う水を守ることにも繋がるのだと再確認しました。ぜひこちらの記事もご参照ください。