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 ■vol.77 二酸化炭素の排出量に野生動物が関係している?

(キーワード:野生動物、二酸化炭素、回収)


Anthropocene誌からNature Climate Change誌に掲載された研究を紹介します。 イェール大学の生態学者であるSchmitz氏は野生動物が気候において大きな役割を果たしていることを指摘し、野生動物を本来の生息地に戻した場合(「リワイルディング(rewilding)」と呼ばれる)、より多くの二酸化炭素を吸収できると書いています。 さらに、主要な動物の個体数を維持または復活させた場合、生態系にどれだけ多くの炭素が吸収されるかを定量化した結果、総計64億トン、つまり2021年の世界のエネルギー関連排出量のおよそ6分の1にあたる量を吸収できることがわかりました。 二酸化炭素の排出量削減には化石燃料から脱却するためにプラスチックのリサイクルや新しいバイオ燃料の開発、二酸化炭素回収・貯留など様々な方法が模索されていますが、生物多様性がなぜ気候対策において重要なのか、再認識させられる記事です。 洗剤の材料となるアブラヤシの栽培においても重要な視点を提供しています。 ぜひこちらから詳細をご覧ください。